日光東照宮 陽明門 

 


唐子の彫刻群は、「孟母三遷」と「司馬温公甕割」以外は、具体的なエピソードを語るものではない。「司馬温公甕割」は、司馬温公(しば おんこう。司馬光(しば こう))が幼少の時、誤って大甕に落ちた友人を救うために、高価な甕を叩き割ったという故事を表す。花鳥の彫刻のうち、「鸞」は想像上の鳥で、鳳凰とよく似ているが、尾羽が鳳凰のようにギザギザにならない点で区別される。山鵲は中国などに実在する鳥で、「尾長鳥」と表記されることが多い。瑠璃鳥は実在するスズメ目の鳥であるオオルリコルリのことだが、彩色がなければ雀と区別しがたい。