大国主 妻・子孫

 


大国主は色々な女神との間に多くの子供をもうけている。子供の数は『古事記』には180柱、『日本書紀』には181柱と書かれている。記においては以下の6柱の妻神がいる(紀では記にみえない妻神がさらに1柱おり、『出雲風土記』ではこれ以外にもさらに何人もの妻神が表れている)。 別名の多さや妻子の多さは、明らかに大国主命が古代において広い地域で信仰されていた事を示し、信仰の広がりと共に各地域で信仰されていた土着の神と統合されたり、あるいは妻や子供に位置づけられた事を意味しているという説もある。

 




· 須勢理毘売命(すせりびめのみこと)


- スサノオの娘。 最初の妻で正妻とされる。




· 八上比売(やかみひめ)


- 根の国からの帰還後では最初の妻とされる。間に木俣神(このまたのかみ・きのまたのかみ)が生まれた。




· ヌナカワヒメまたはヌナガワヒメ(沼河比売


 - 高志国(こしのくに)における妻問いの相手。間にミホススミ(『出雲国風土記』)もしくは建御名方神たけみなかたのかみ。先代旧事本紀』)が生まれた。




· 多紀理毘売(たきりびめ)


- 間に味耜高彦根(アヂスキタカヒコネ)下照姫(したてるひめ)の二神が生まれた。




· 神屋楯比売(かむやたてひめ)


- 間に事代主(ことしろぬし)が生まれた。




· 鳥取神(ととりのかみ)


- ヤシマムジの娘。間に鳥鳴海神(とりなるみのかみ)が生まれた。『古事記』にはそれ以降の系譜が9代列挙されている。