愛宕権現 天狗信仰

 


愛宕修験では天狗信仰が盛んだったため、愛宕太郎坊天狗(あたごたろうぼうてんぐ)も祀った。藤原頼長(よりなが)の日記『台記』(たいき)にも愛宕山の天狗信仰に関する記載がみられる。 若宮を太郎坊大権現と称してカグツチイザナミの第五皇子であるとしその化身が愛宕太郎坊であるとされた。(第五とするのは日本書紀の記述より天照、月読(ツクヨミ)、蛭児(ヒルコ)、素戔鳴(スサノオ)の順でその次の弟とされる為) また、神武(じんむ)天皇長脛彦(ながすねひこ)を撃破した際、現れた金鵄(きんし。金色のトビ)もまたカグツチの化身であるとされた。 なお東京都港区の愛宕神社(あたごじんじゃ)では、愛宕太郎坊は猿田彦(サルタヒコ)の化身とされている。