香椎宮 社名

 


史料上で見える呼称は次の通り。いずれも読みは「かしい」(歴史的仮名遣いでは「かしひ」)。




· 香椎廟


 - 『万葉集』、六国史(複数)



· 香椎宮


 - 六国史(複数)



· 香椎廟宮


 - 『日本三代実録



· 哿襲宮


 - 『筑前国風土記』



· 樫日廟


 - 六国史(複数)



· 香襲宮


 - 『続日本後紀



· 香襲廟宮


 - 『日本三代実録』



· 橿日廟


 - 『延喜式



· 橿日廟宮


 - 『延喜式』



· 借飯廟宮


 - 『諸神根源抄』




香椎宮の創建以前にあったとされる仲哀天皇の行宮(仮宮)は、『日本書紀』『古事記』において「橿日宮」「訶志比宮」、『新撰姓氏録』では「橿氷宮」と表記されている。



香椎(かしい)とは『和名抄』にも糟屋郡(かすやぐん)香椎郷として見える古い地名であるが、『筑前国続風土記』ではその由来について、椎(しい)の木に仲哀天皇の棺を掛けたときに異香が漂ったことに由来するとしている。そのほか、「かしい」は首都や大村の意味とする説や、香椎廟を朝鮮系祖廟と見て「カシヒ」の音も古代朝鮮語に求める説などがある。