香椎宮(かしいぐう)

 


香椎宮(かしいぐう)は、福岡県福岡市東区 香椎(かしい)にある神社勅祭社旧社格官幣大社で、現在は神社本庁別表神社



「香椎神宮」と誤記される場合もあるが、正しくは「香椎宮」である。

 

 



福岡市北部、立花山(たちばなやま)南西麓に鎮座する。古代には神社ではなく霊廟に位置づけられ、仲哀天皇神功皇后の神霊を祀り「香椎廟(かしいびょう)や「樫日廟(かしいびょう)などと称された。「廟」の名を持つ施設として最古の例であったが、平安時代中頃からは神社化し、類例のない特殊な変遷を辿った。上記のように天皇・皇后の神霊を祀るという性格から、戦前の近代社格制度においては最高位の官幣大社に位置づけられ、現在も勅祭社として10年に一度天皇からの勅使の参向を受ける神社である。



境内の社殿のうち、特に本殿は江戸時代後期の再建時のもので、「香椎造(かしいづくり)」と称される独特の構造であり国の重要文化財に指定されている。祭事としては、10年に一度勅祭が斎行されるほか、現在も仲哀天皇・神功皇后の命日に神事が行われている。