祭文(さいもん)

 


祭文とは、


1 祭文(さいもん)。日本の伝統的な語りものまたは歌謡歌いもの)の一種。本来は祭りの際に神にささげる願文(がんもん)中世以降、山伏修験者によって芸能化され、近世には門付芸(かどづけげい)になった。祭文を語った芸能・芸能者を「祭文語り」または単に「祭文」と呼んだ。

 


2 祭文太郎(さいもん たろう)。日本の映画監督

 


3 祭文峠(さいもんとうげ)。静岡県島田市にある

 


4 祭文(さいぶんJì Wén)中国における漢文文体の一種で、祭時に誦される。主として死者葬送する目的でつくられる。

 


5 入祭文(にゅうさいぶん)。カトリック教会の用語。ミサの開始を告げる文。

 



本項では、1.について説明する。

 

 



日本における祭文(さいもん)は、を祭るときに読む文。本来、祭りのときなどに神仏に対して祈願祝詞(のりと)として用いられる願文であったが、のちに信仰を離れて芸能化していった。



祝詞が日本古来の祭儀に読まれ、伝統的ないし公的な性質を強くもつのに対し、祭文は個人的・私的な性格を有し、中国から伝来した祭祀などに唱えられることが多かった。なお、願文としての祭文が文献資料においてあらわれる最も古い例は、8世紀末に成立した『続日本紀』においてである。



語りもの芸能としての歴史は、中世にさかのぼる。近世には歌謡化した「歌祭文(うたざいもん)」が隆盛し、単に「祭文」といった場合には、この歌祭文を指すことも多い。