射楯兵主神社(姫路市) 祭事 一ツ山大祭と三ツ山大祭 ②
一ツ山大祭
一ツ山大祭は、不定期に斎行されていた天神地祇祭(神前の松原で3732座の天神地祇を祀る)で、かつて行われていた影向祭(ようごうさい、神の影向(ようごう。降臨)を再現する祭礼)を踏襲したことに始まる。6月11日丁卯(ひのとう、ていぼう)日に行われており、丁卯祭(ていぼうさい)と呼ばれた。不定期だったが、現在では丁卯に因み60年に1度(丁卯の年に)斎行される。古くから、神は山やその山頂の岩や樹木を依り代として降臨すると考えられていた。それに倣って、高さ18m直径10mで5色の布を巻いた五色山(ごしきやま)と呼ばれる置き山(おきやま。山車の原型)を造り、その最上部に山上殿を設け、それを依り代として神の降臨を仰ぐのが一ツ山大祭である。神門の上に設けた門上殿へ射楯神と兵主神を移し、神門前の置き山に天神地祇を招く。
三ツ山大祭
三ツ山大祭(臨時祭)は、一ツ山大祭の臨時祭で20年に1度斎行される。三ツ山大祭では、五色山に加え、その東側に二色山、西側に小袖(こそで)を飾った小袖山が並ぶ。一ツ山と同じように、3つの造り山に神の降臨を仰ぐ。
2013年(平成25年)に行われた第22回弐式三ツ山大祭では、横綱の白鳳が土俵入りを奉納した。また、姫路に縁のある物語を人形などで表現した「造り物」が60年振りに復活し神社周辺に10基設置された。この「造り物」を巡るスタンプラリーも開催された。