伊勢山皇大神宮 逸話 横浜海軍航空隊
横浜海軍航空隊は、1938年(昭和12年)に創設された帝国海軍最大の飛行艇部隊である。長距離航続性能を誇る大型飛行艇で編成され、アリューシャン列島から南洋諸島に至る広大な外洋の哨戒偵察を任務としていた。部隊は、伊勢山皇大神宮を守護神としており、現在の金沢区富岡総合公園にあった基地内に分霊を遷し、「鳥船神社」(とりふねじんじゃ)と称して祀った。この部隊の主力であった二式飛行挺は、当時の世界最高水準の性能を誇り、その高速と火力、防御力ゆえに、連合国軍から「空の戦艦」と恐れられていた。戦後にアメリカ軍が接収した機体の性能確認試験を行い、最優秀の評価を与えた話は有名である。現在、海上自衛隊に配備されている救難飛行艇US-2(航空機)は、この二式飛行艇の直系にあたり、やはり世界最高水準の性能を誇る傑作機として名を馳せている。