箭弓稲荷神社(東松山市) 境内
かつては広大な敷地を持っていたが、駅前に位置している事もあり、ホテルや自動車学校、テニスコートなどに代わってしまっている。
· 本殿
-1715年(正徳5年)に地頭・島田弾正(しまだ だんじょう)の計らいにより建造されたもの。
· 幣殿
-1811年(文化8年)の建造と伝えられる。
· 拝殿
-1835年(天保6年)に領主 松平大和守の造営。
· 穴宮稲荷(団十郎稲荷)
(あなみやいなり/だんじゅうろういなり)
- 7代目市川団十郎(いちかわ だんじゅうろう。市川團十郎)は、芸道一筋に生きた歌舞伎役者で当社の熱心な崇敬者であったと伝える。社伝によると、歌舞伎の演じ物に「葛の葉」(くずのは)「狐忠信(きつねただのぶ。義経千本桜四段目 河連法眼館(かわつらほうげんやかた)の段)」があり、狐の仕草が非常に難しいとされるが、団十郎は稲荷大神に心願し、その加護を受け、ついに江戸柳盛座で見事に演じきり、大盛況のうちに興行を終えることができたという。そのため、大願成就のための石祠一社を1821年(文政4年)に奉納している。これは、お穴様と呼ばれる穴宮神社(あなみやじんじゃ)で、現在でも技芸向上に励む人々から信仰されている。