天日鷲神(あめのひわしのかみ)
天日鷲神(あめのひわしのかみ)は、日本神話に登場する神。『日本書紀』や『古語拾遺』に登場する。阿波国を開拓し、穀麻を植えて紡績の業を創始した阿波(あわ)の忌部氏(いんべし)の祖神。
別名は、高魂命(たかみむすびのみこと。高皇産霊尊)または神魂命(かみむすびのみこと。神皇産霊尊)の裔神の天日鷲翔矢命(あめのひわしかけるやのみこと)や天加奈止美命(あめのかなとびのみこと)。
『日本書紀』では天の岩戸の一書に「粟の国の忌部の遠祖天日鷲命の作る木綿(ユフ)を用い」とある。
『古語拾遺』によると、天日鷲神は太玉命(ふとだまのみこと)に従う四柱の神のうちの1柱である。やはり、天照大神が天岩戸に隠れた際に、穀(カジノキ:楮(こうぞ)の一種)・木綿などを植えて白和幣(にきて)を作ったとされる。そのため、天日鷲神は「麻植(おえ)の神」とも呼ばれ、紡績業・製紙業の神となる。
『古事記』の天岩戸の段では言及がない。
また天日鷲神は一般にお酉様(おとりさま)として知られ、豊漁、商工業繁栄、開運、開拓、殖産の守護神として信仰されている。
忌部神社(いんべじんじゃ)や鷲神社(おおとりじんじゃ)などに祀られている。