水谷神社 祭祀 ネッテイ相撲 

 


かつては相撲の取り手は次に見る「宮当番」から「御当(おとう)」とも呼ばれた頭人(とうにん)が選ばれて勤めており、相撲の後には拝殿で翌年の頭人を決める籤(くじ)引きと神酒を酌み交わす「お当渡し」が行われたが、現在では宮当番とは関係無くほぼ決まった人物が行っている。



ネッテイ相撲は勝負を決するものでなく、土俵も行司も無い特殊な相撲となっており、これは土地の悪霊を鎮めるとともに作物の稔りを感謝する神事、或いは呪術的な相撲神事と見られ、平安時代宮中で行なわれた相撲節会(すまひのせちえ、すまいのせちえ)の流れを汲む現行の相撲の原型ともされ、「養父のネッテイ相撲」という名称で平成15年(2003年)2月20日に国の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選択され、翌16年3月9日には兵庫県の無形民俗文化財に指定にされている。



なお、現行下では勝負を決する形ではないが、かつては最後に肩を組んで左右に廻った後に元の位置へ正確に戻った方を勝ちとしたようで、そこからこれは作物の豊凶を占ったり、部落として何らかの決定をなす等の二者択一の選択を行なう必要が生じた場合に、代表者を選んで勝負をさせ、その結果を以て神意を伺った誓約(うけい)に起源を持つものではないかとも説かれる。それによると、この相撲で拳を突き出すのはじゃんけんで、「あいこ」で勝負が着かない時に肩を組んで廻る勝負となったもので、土俵が無いのはそのため、また行司がいないのは観衆によって容易に判定が下され得たためではないかという。また、「ネッテイ」は「にって相撲」「ねったえ相撲」の転訛とも言われ、当地方で繰り返す事を「練って」と呼ぶために四股を何度も繰り返す事に由来するとも、「練る」ような相撲に由来するとも言われる。