伊古奈比咩命神社 境内 御釜(みかま)
社殿後方の海岸の崖下には、「御釜(みかま、三釜)」と称される窪みがある。ここには三方から海蝕洞(かいしょくどう)が通じ、常時海水が流れ込んでいる。
かつて神職が大潮の時に御釜に入った際、奥にはさらに洞窟があり、本殿の真下と思しき位置には漆塗りの祠があったという。このことから、御釜は祭祀場に使用されていたとされる。ただしその洞窟は、地震による崩壊により現在では近づくことは出来ない状態である。
※海蝕洞(かいしょくどう。海食洞)
波浪による侵食で海食崖に形成された洞窟のこと。