厳島神社(釧路市) 文化財 北海道指定文化財
l 円空仏(えんくうぶつ。観音菩薩坐像)
- 寛文6年(1666年)から翌年にかけて蝦夷地に滞在した円空(えんくう)の手になる仏像。台座背面に「くすりのたけごんげん」と刻まれ、また「本地観世菩薩」との墨書もある。もとは現豊浦町(とようらちょう)礼文華(れぶんげ)の噴火湾に面した洞窟の中に他の円空仏とともに安置されていたので、「くすりのたけ」という山の神を鎮めるためにその本地仏と観想された観音像を彫ったものとされるが、寛政11年(1799年)に「くすりのたけ」から当時「クスリ」と呼ばれていた釧路が連想され、松田伝十郎(まつだ でんじゅうろう)という役人によって当地に移されたものであるという。昭和52年(1977年)3月11日に北海道有形文化財に指定された。