丹生都比売神社(にふつひめじんじゃ、にうつひめじんじゃ)

 

 

丹生都比売神社(にふつひめじんじゃにうつひめじんじゃ、丹生都比賣神社)は、和歌山県 伊都郡(いとぐん)かつらぎ町(ちょう)上天野(かみあまの)にある神社式内社名神大社)、紀伊国一宮旧社格官幣大社で、現在は神社本庁別表神社

 

 

別称として「天野大社(あまのたいしゃ)「天野四所明神」(あまのししょみょうじん)とも。全国に約180社ある丹生都比売神を祀る神社の総本社である。

 

 

紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産の一つとして世界文化遺産に登録されている。

 

 

 

 

和歌山県北東部、高野山北西の天野盆地に鎮座する。空海金剛峰寺を建立するにあたって丹生都比売神社が神領を寄進したと伝えられ、古くより高野山と深い関係にある神社である。神社背後の尾根上には高野山への表参道である高野山町石道こうやさんちょういしみち。国の史跡、世界遺産)が通り、丹生都比売神社は高野山への入り口にあたることから、高野山参拝前にはまず丹生都比売神社に参拝する習わしであったという。丹生都比売神社自体も高野山からの影響を強く受け、境内には多くの仏教系の遺跡・遺物が残る。和歌山県・奈良県を主とした各地では、高野山の荘園に丹生都比売神社が勧請された関係で、丹生都比売神社の分霊を祀る神社の分布が知られる。

 

 

神社では国宝の銀銅蛭巻太刀拵(ぎんどうひるまきたちこしらえ)を始めとする文化財のほか、本殿および楼門などの社殿が国の重要文化財に指定されている。また境内は国の史跡に指定されている。これらのうち本殿、楼門および境内は、ユネスコ世界遺産紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として登録されている。