籠神社 境内
「上宮」(じょうぐう)の奥宮(真名井神社。まないじんじゃ)に対して、本宮は「下宮」(げぐう)に位置づけられる。本殿は、桁行三間、梁行二間の神明造で、檜皮葺。弘化(こうか)2年(1845年)の再建で、京都府の有形文化財に指定されている。なお、欄干の擬宝珠(ぎぼし、ぎぼうしゅ)は赤、黄、緑に彩色された「五色の座玉」(ごしきのすえたま)で、格式の高い神社を表すと伝えられる。
神門前の左右に立つ凝灰岩製の石造狛犬は、安土桃山時代の作で国の重要文化財に指定されている。なお、神社側では鎌倉時代の作と伝える。阿形の狛犬の右前足は割れて鉄輪が嵌められているが、昔この狛犬が橋立に現れて悪さをしたので、天正年間(1573年-1592年)に岩見重太郎(いわみ じゅうたろう)が斬ったことによると伝えられている。