四道将軍 考古学上の成果
大彦命に関しては、埼玉県の稲荷山古墳から発掘された金錯銘鉄剣(きんさくめいてっけん)に見える乎獲居臣(ヲワケの臣)の上祖・意富比垝(オホビコ、オホヒコ)と同一人である可能性が高いとする見解が有力である。このことから、四道将軍が創作された神話ではなく、実際に伝承された祖先伝説を元に構成されたことを示している。
崇神天皇陵に比定されている行燈山古墳(あんどんやまこふん。墳丘全長約242m、後円部直径約158m、後円部高さ約23m)と吉備津彦命の陵墓参考地(大吉備津彦命墓)である中山茶臼山古墳(なかやまちゃうすやまこふん。墳丘全長約120m、後円部直径約80m、後円部高さ約12m)はサイズがほぼ2対1の相似形であることが指摘されている。