氣比神宮 祭事 特殊神事

 

 

神宮で行われる特殊神事。

 

 

御誓祭

「みちかいまつり」。3月6日(古くは旧暦2月6日)。仲哀天皇2年2月6日、天皇自ら参詣して「此地に宮居を定めて永く居らん」と誓った故事に因む神事。

 

 

御名易祭

「みなかえまつり」。3月8日(古くは旧暦2月8日)。神功皇后摂政13年2月8日、皇太子(応神天皇)と気比神が名易(なかえ。名変え)を行なった故事に因む神事。本宮と伊佐々別神社(いささわけじんじゃ。摂社)に海産物を主とする神饌が献じられる。

 

 

御田植祭

「おたうえさい」。6月15日田植え前に行われる神事で、田長(たおさ。田の主)以下早乙女(さおとめ)が神楽歌を口ずさんで豊作祈願が行われる。平安時代から行われる神事であるという。

 

 

牛腸祭

「ごちょうさい」。6月16日。9月の神幸祭で引く山車の順序を米くじで決める神事。女人禁制のほか厳重な制度のもと行われる。

 

 

総参祭

「そうのまいりのまつり」。7月22日(古くは旧暦6月中卯日)。仲哀天皇2年に、神功皇后が仲哀天皇の命により敦賀から穴門国(あなとのくに)へ向かった故事に因む神事。前日夜には「寅神祭」として、海上安全と船型神輿への神霊奉遷の神事が行われる。そして当日には御座船「神宮丸」に船型神輿を載せ、御幸浜(みゆきはま)から敦賀湾に出船して途中船中で祭典が行われ、対岸にある旧摂社・常宮神社(じょうぐうじんじゃ)への渡御が行われる。この日の敦賀湾は禁漁日となり、奉祀すれば3年の豊漁に恵まれるということから、多数の漁業者も曳行を行う。祭名「そうのまいり」は、このように総じて参拝する様子を称したものという。

 

なおこの神事について、神宮では神功皇后が百官を率いて出征した故事に因むとするが、地元では気比神が眷属・氏子を率いて常宮神を妻訪(つまど)いする神事であると伝える。