鹽竈神社 境内 社殿

 

 

境内は、社殿14棟と鳥居1基が重要文化財に指定されている。これら社殿は、仙台藩4代藩主伊達綱村の時、1695年(元禄8年)に地鎮が行われ、5代伊達吉村の時、1704年(宝永元年)に竣工したものである。なお、随身門(ずいじんもん)1698年(元禄11年)、左右宮(さゆうぐう)拝殿と別宮拝殿は1699年(元禄12年)にそれぞれ上棟しており、本殿が完成して遷宮の行われたのが宝永元年のことである。大工棟梁は松原助兵衛重成。

 

 

東西に並列する左宮(さぐう)本殿・右宮(うぐう)本殿はともに三間社流造。各本殿の手前に切妻造妻入の左宮幣殿・右宮幣殿が建ち、これらの手前に接して左右宮廻廊が東西方向に建つ。左右宮廻廊は中央部を切妻造妻入、左右を切妻造平入とする。廻廊両端から発した瑞垣は両本殿を中心とする聖域を画している。廻廊の手前には入母屋造の左右宮拝殿が建つ。本殿、幣殿、廻廊、瑞垣はいずれも檜皮葺で、部材は素木仕上げとし、各所に取り付けた装飾金物以外に目立った装飾のない簡素な意匠とする。これに対し、拝殿は銅板葺き、朱漆塗りとする。

 

 

左右宮の手前東側に西面して建つ別宮は本殿、幣殿、廻廊、瑞垣、拝殿から構成される。別宮の本殿と幣殿は左宮・右宮の本殿・幣殿と同規模・同意匠とする。別宮の廻廊、瑞垣も左右宮より規模は小さいものの、意匠・構成は共通している。拝殿は左右宮拝殿が正面7間・奥行4間であるのに対し別宮拝殿は正面5間・奥行3間とする。本殿、幣殿、廻廊、瑞垣を檜皮葺き、素木仕上げとし、拝殿を銅板葺き、朱漆塗りとする点も左右宮と共通する。

 

 

左右宮本殿の手前(南側)には唐門(からもん)及び廻廊、その手前に随身門が建つ。「唐門」とは通常、唐破風(からはふ)をもつ門を指すが、当神社の唐門は切妻造の四脚門で、唐破風をもたない。重要文化財指定名称は単に「門」となっている。門と左右に接続する廻廊ともに銅板葺き、朱塗りとする。随身門は三間楼門で、銅板葺き、朱塗りとする。神社入口の石段下に建つ鳥居は花崗岩製の明神鳥居で、1663年(寛文3年)の建立である。