秋葉山本宮秋葉神社 現在
山頂の上社と、麓の気田川(けたがわ)の畔にある下社(しもしゃ)とは、徒歩で登り1時間半から2時間、標高差約750mほどの古くからの参道が通じる。また山頂に至る車道は西側の麓を走る天竜川沿いの国道152号線から車で20分ほど登る、やや狭いが舗装された林道となっている。
山頂からの眺望は東海一とも言われ、天気が良ければ袋井市のエコパやJR浜松駅近くのアクトタワー、更に空気が澄んでいれば天竜川河口・太平洋や浜名湖なども望める観光スポットとしても人気が高まっている。宮大工立川流(たてかわりゅう)による山門や常夜灯の数々および茶屋跡などが江戸時代からの繁盛ぶりを示す。更に30分程降りると富士山を見ることができるスポットがある。
現在でも火防の神様として全国各地から、消防・火力発電・調理師など火を取り扱う仕事の関係者が、お参りとお札を求めにやってくる。
山頂より参道を徒歩で10分ほど下ると、8合目程の場所に秋葉山秋葉寺(あきはさんしゅうようじ、三尺坊(さんしゃくぼう)とも呼ばれる)がある。地元の人々の強い願いにより、1880年(明治13年)に本尊を観世音菩薩とする寺として改めて創建されたものである。
天竜川から秋葉神社上社へ至る道は、行程7.5km平均斜度約10%の遠州一の激坂として自転車ヒルクライムをする人々に知られている。周辺にも自転車で走りやすい船明(ふなぎら)ダム湖畔、気田川沿い、天竜スーパー林道などの道があることもあり、一帯はサイクリングの名所となっている。