九頭竜伝承 葛城二十八宿 犬鳴山の奇瑞譚
役小角(えん の おづの)が大阪葛城山(かつらぎさん)系の山々の峰に法華経二十八品をそれぞれ二十八箇所に埋めたという伝説がある。その法華経に登場する仏教の守護神・八大竜王(はちだいりゅうおう)が葛城山の山頂に祀られており、八大竜王の4番目に数えられる和修吉(わしゅきつ・ヴァースキ)こと九頭龍大神が葛城山に連なり法華経第八品が埋宝されている犬鳴山(いぬなきさん)内の九頭龍神社(くずりゅうじんじゃ)で 今も正式に祀られている。
宇多(うだ)天皇の御世(887年 - 897年)の義犬伝説により名付けられた犬鳴山。その山に坐す七宝瀧寺(しっぽうりゅうじ)。中興の祖・三滝(みたき)上人が寛文(かんぶん)10年(1670年)この犬鳴山普住の際、役の小角の勧請による 本尊 倶利伽羅大竜(くりからたいりゅう)不動明王に奉告、勤行のため本堂へ向かわれている時の事だった。天空に向かって昇りゆく黒竜と白竜、二柱の竜王の類いまれなる瑞祥を目撃した。上人は深く感動、感激されこの二竜を山の護法神として格別に神明大権現の御神号を呈し奉り祭祀された。爾来発達繁昌を念ずる参拝者の絶えることがなかったという。またいつの頃からか頭部を癒す神、中風除けの守護としても霊験ありと崇信さられるようになった。
このように葛城山~犬鳴山は数々の伝承で彩られている。