松尾大社 境内

 

 

境内は松尾山(まつおやま)の東山麓に位置する。古代には松尾山頂の磐座で祭祀が行われたが、大宝元年(701年)に現在地に遷座したとされる。現在の境内面積は約12万坪で、全域が風致地区(ふうちちく)に指定されている。本殿裏の社叢は極相(きょくそう)の照葉樹林であるが、特にカギカズラが自生してその分布の北限を成していることから、「カギカズラ自生地」として京都市の天然記念物に指定されている。そのほか、境内入り口には京都府神社庁がある。

 

 

 

※風致地区(ふうちちく)

 

風致地区(ふうちちく)とは、1919年大正8年)に制定された都市計画法において、都市内外の自然美を維持保存するために創設された制度である。指定された地区においては、建設物の建築や樹木の伐採などに一定の制限が加えられる。「風致」とは、「おもむき、あじわい、風趣」の意。