八坂神社 歴史 ①
社伝によれば、斉明天皇2年(656年)、高句麗から来日した調進副使・伊利之使主(いりしおみ)の創建とされる。
牛頭天王は釈迦の生誕地に因む祇園精舎の守護神とされ、名は新羅の牛頭山(ごずさん)に由来するのだという。そして山城国愛宕郡(おたぎぐん)八坂郷(やさかごおり)に祀り、「八坂造」の姓を賜ったのに始まる。
· 貞観(じょうがん)18年(876年)
僧・円如(えんにょ)が播磨国広峯(ひろみね)の牛頭天王の分霊を遷し、その後、藤原基経(ふじわらの もとつね)が精舎を建立して観慶寺(かんぎょうじ。別名 祇園寺(ぎおんじ))と称した
· 延長(えんちょう)4年(926年)
ある修行僧が祇園天神堂(ぎおんてんじんどう)を建てた
· 承平(じょうへい/しょうへい)4年(934年)
祇園感神院を建てた
創建については諸説あるが、祭神は古くから牛頭天王(およびそれに習合した素戔嗚尊)であったことは確実である。古くからある神社であるが、延喜式神名帳には記されていない。これは神仏習合の色あいが濃く延暦寺の支配を受けていたことから、神社ではなく寺とみなされていたためと見られるが、後の二十二社の一社にはなっており、神社としても見られていたことがわかる。平安時代中期ごろから一帯の産土神(うぶすながみ)として信仰されるようになり、朝廷からも篤い崇敬を受けた。