天孫降臨 火中出産 日本書紀 ②



第九段一書(二)では、その後、神吾田鹿葦津姫、皇孫を見て「妾は天孫(あめみま)の御子を娠(はら)めり。私に生むべからず、」と言うと、 皇孫は「たとえ天神(あまつかみ)の御子といえども如何(いかに)ぞ一夜にして人をして娠(はらま)せんや。抑(はた)我が御子に非(あらざる)か。」と言った。それを聞いた木花開耶姫【何故か神吾田鹿葦津姫から木花開耶姫に変わっている】は大いに恥じ恨んで、、戸無き室を作りて誓いて「我が娠(はらめ)る、これもし他神(あたしかみ)の子ならば、必ず幸(さち)あらず。これ實(まこと)に天孫の子ならば、必ずまさに全(また)く生まれなん。」と言いその室の中に入り火を以ちて室を焚(や)く、とある。 以下が火中出産の三子の詳細である。




· 焔が初め起こる時に共に生みし御子

:火酢芹命(ほのすせり)



· 次に火盛りなる時に生みし御子

:火明命(ほのあかり) 



· 次に生みし御子

:彦火火出見尊(ひこほほでみ)、または火折尊(ほのおり)


とある。