古神道 異界観
自然に存在する依り代(よりしろ)としての岩や山(霊峰富士)・海や川などは神の宿る場所でもあるが、常世と現世との端境であり、神籬の籬(まがき、ませがき)は垣(かき)という意味で境であり、磐座(いわくら)は磐境(いわさか)ともいい、神域の境界を示すものである。実際に、神社や島や森林を含めた全体を禁足地としている、「沖の島」のような場所も多くあり、その考えは神社神道の建築様式の中などにも引き継がれているが、例えば、本来は参道の真ん中は神の道で禁足となっている。
一般家庭にも結界はあり、正月の注連縄(しめなわ)飾りや節分の柊鰯(ひいらぎいわし)なども招来したい神と招かれざる神を選別するためのものでもある。また、集落などをつなぐ道の「辻」(つじ)には石作りの道祖神(どうそじん、どうそしん)や祠や地蔵があるが、旅や道すがらの安全だけでなく、集落に禍や厄災を持ち込まないための結界の意味がある。