金光教 教え


従来の金神(こんじん)思想では日柄方位(ひがらほうい)の吉凶を重視し、厳密な日柄方位の遵守を求めたが、金光教祖は自身の体験から、そういう凶事は人間の勝手気ままから生じる神への無礼が原因であり、神への願いにかなう生き方や行動を行いさえすれば、すべてが神に守られた中での生活が行えると説いた。そして、神と人とは「あいよかけよ」の関係であるとした(人が助かるには神に願い、神の助けが必要だが、神もまた人が助かって欲しいという願いを持ち、人を助けることで神としての働きが出来るので助かっているという関係)。また、人はみな神のいとしご(氏子)であり、それぞれの宗教の開祖も、神のいとしごであるという教えから、他の全ての宗教を否定しないという思想を持つ。文化人の信者も多いが、こうした性格から布教活動的な言論は少なく、比較的最近の関連著作である かんべむさし理屈は理屈 神は神』などもかなりニュートラル、分析的な内容となっている。なお信者が日々唱える言葉は「生神金光大神(いきがみこんこうだいじん)天地金乃神(てんちかねのかみ)一心に願(ねがえ)おかげは和賀心(わがこころ)にあり、今月今日でたのめい」である。