神饌(しんせん) 


2015年現在では、1871年(明治4年)に打ち出された祭式次第に準拠した生饌(せいせん)と呼ばれる、素材そのものを献供する丸物神饌(まるものしんせん)が一般的になったが、それ以前には熟饌(じゅくせん)とよばれる、調理や加工を行った、日常生活における食文化の影響が伺えるものも神饌として献供されていた。そして、一部の神社では伝統に則ってこの形式の神饌の献供が引き継がれており、これらの神饌は他の地域に見られない特徴を有することから、特殊神饌とも呼ばれる。 2015年現在、特殊神饌の献供を行う神社は全国各地に存在するが、代表的な例として、以下のような神社、神饌が挙げられる。



· 伊勢神宮(いせじんぐう) 神嘗祭(かんなめさい)

「由貴大御饌」(ゆきのおおみけ)


- 三重県伊勢市



· 石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう) 石清水祭

「供花神饌」(くげしんせん)


- 京都府八幡市



· 賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)

賀茂祭 御阿礼神事(みあれしんじ)

「内陣神饌」「外陣神饌」「庭積神饌」(にわづみしんせん)


- 京都府京都市



· 賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)

賀茂祭 御蔭神事(みかげしんじ)


- 京都府京都市



· 和布刈神社(めかりじんじゃ)

和布刈神事(めかりしんじ)

「福増(ふくそう)」「歯固(はがため)」「力餅(ちからのい)」


- 福岡県北九州市



· 老杉神社(おいすぎじんじゃ)

エトエト祭「行(おこない)」


- 滋賀県草津市



· 北野天満宮(きたのてんまんぐう)

梅花祭「梅花御供」(ばいかのごく)


- 京都市上京区