大社造 歴史
歴史は古いが、建築様式については記述が無く不詳である。弥生時代の遺跡の柱の遺構が大社造の柱の配置に似ているため、高床式住居が発展したとされる。
延享元年(1744年)建立の出雲大社の社殿の高さは、約24mと巨大である。以前はもっと大きく平安時代中期から鎌倉時代初期までの200年間に7回も倒壊したという。平安中期の長元5年(1032年)8月11日の倒壊は、地震や強風があった記録はないため、自重に耐えられず倒壊したとされる。
山陰地方の社殿には大社造が多い。しかし、明治以降に建築された社殿の場合、名和神社(なわじんじゃ)のように大社造を採用しなかった例がある。
21世紀に現存する大社造の社殿としては、山陰地方の島根県松江市大庭町にある神
魂神社(かもすじんじゃ)の本殿が室町時代の正平(しょうへい)元年(1346年)で最古である。神魂神社本殿は、大社造の古式に則った最古の建造物であるため1952年(昭和27年)3月に国宝に指定された。