神社 祭祀対象


祭祀対象は神道であり、「八百万(やおろず)」と言われるように非常に多彩である。神聖とされた山岳や河川・湖沼などから、日本古来の神に属さない民俗神、実在の人物・伝説上の人物や、陰陽道道教の神、神仏分離を免れた一部の仏教の仏神などの外来の神も含まれる。また稲荷や猿、鯨など動物を祭神とする神社、子孫繁栄の象徴として性器を祀る神社もある。



古くは神聖な山、滝、岩、森、巨木などに「カミ」(=信仰対象、神)が宿るとして敬い、社殿(しゃでん)がなくとも「神社」とした。現在の社殿を伴う「神社」は、これらの神々が祀られた祭殿が常設化したものとされる。神は目に見えないものであり、神の形は作られなかった。神社の社殿の内部のご神体の多くは、神が仮宿する足場とされた御幣や鏡であったり、あるいはまったくの空間であることもある