若一王子(にゃくいちおうじ)


若一王子(にゃくいちおうじ)は、神仏習合である。若王子(にゃくおうじ)

ともいう。




熊野三山に祀られる熊野十二所権現は三所権現(さんしょごんげん)・五所王子(ごしょおうじ)・四所明神(ししょみょうじん)に分けられ、若一王子は五所王子の第一位である。若一王子の本地仏は十一面観音で、天照大神あるいは瓊々杵尊(ニニギノミコト)と同一視された。熊野本宮大社熊野速玉大社では第4殿、熊野那智大社では第5殿に祀られる(いずれも、現在は「若宮」と称し、天照大神のこととしている)。



熊野信仰が日本各地に広まるにつれ、熊野権現が各地に勧請されたが、若一王子のみを勧請する場合も多かった。神仏分離に伴い、「若一王子」を天照大神や瓊々杵尊に変えた所も多いが、従前のまま「若一王子」として祀っている神社もある。



· 東京都北区王子神社(おうじじんじゃ)


· 長野県大町市若一王子神社(にゃくいちおうじじんじゃ)紀伊国より勧請。


· 和歌山県田辺市の神社。現存せず、若一王子権現碑が跡地にある。


· 和歌山県西牟婁郡すさみ町周参見王子神社(すさみおうじじんじゃ)の古名「若一王子権現社」。


· 静岡県藤枝市若王子若一王子神社の社叢