密教の法華曼荼羅
天台宗
、真言宗に於ける法華曼荼羅は、法華経前半十四品(迹門。しゃくもん)に登場する菩薩などを表したものである。 構成は、中央に八葉蓮華(はちようれんげ。8枚の花弁を持つ蓮の花)を描き、その上に多宝塔を描く。多宝塔中の右に釈迦牟尼仏、左に多宝如来が並んでいる。その周囲、八葉蓮華の花弁に弥勒菩薩・文殊菩薩・薬王菩薩(やくおうぼさつ)・妙音菩薩(みょうおんぼさつ。弁才天)・常精進菩薩(じょうしょうじんぼさつ)・無尽意菩薩(むじんにぼさつ)・観音菩薩・普賢菩薩の8尊の菩薩が配置されている。さらにその八葉蓮華の周囲に迦葉(かしょう)、須菩提(しゅぼだい)、舎利弗(しゃりほつ)、目連(もくれん)の4人の声聞を描く。さらにその外に外四供養菩薩(げしくようぼさつ)、四摂菩薩(ししょうぼさつ)、諸天、四大明王(しだいみょうおう)などを描く。