曼荼羅 種類(形態)


曼荼羅はその形態、用途などによってさまざまな分類がある。密教では曼荼羅をその形態(外観)から次の4種に分けている。



· 大曼荼羅(だいまんだら)


大日如来をはじめとする諸仏の像を絵画として表現したもの。一般的に「曼荼羅」と言ったときにイメージするものである。



· 三昧耶曼荼羅(さまやまんだら、さんまや-)


諸仏の姿を直接描く代わりに、各尊を表す象徴物(シンボル)で表したもの。諸仏の代わりに、金剛杵(煩悩を打ち砕く武器)、蓮華、剣、鈴などの器物が描かれている。これらの器物を「三昧耶形」(さまやぎょう)と言い、各尊の悟りや働きを示すシンボルである。



· 法曼荼羅(ほうまんだら)


諸仏の姿を直接描く代わりに、1つの仏を1つの文字(サンスクリット文字、梵字)で象徴的に表したもの。仏を表す文字を仏教では種子(しゅじ、あるいは「種字」とも)と言うことから、「種子曼荼羅」とも言う。



· 羯磨曼荼羅(かつままんだら)

「羯磨」とはサンスクリット語で「働き、作用」という意味である。羯磨曼荼羅とは、曼荼羅を平面的な絵画やシンボルではなく、立体的な像(彫刻)として表したものである。京都・東寺(とうじ)講堂に安置される、大日如来を中心としたの21体の群像は、空海の構想によるもので、羯磨曼荼羅の一種と見なされている。