石仏(せきぶつ)
石仏(せきぶつ)とは、石に彫られた仏像や道祖神(どうそじん、どうそしん)などの神像なども含め総称されるが、その規模は寺院や神社の境内、路傍などで見られるような小さいものから、臼杵磨崖仏、インドのアジャンター石窟、エローラ石窟、中国の雲崗(うんこう。雲岡)石窟、龍門(りゅうもん)石窟などに代表されるような巨大な岩盤に彫られた磨崖仏まで多様である。
関西地方を中心に権力者、修験者、僧侶などによって古代、中世より多く作られるようになるが、近世に至ると素朴な信仰心を背景に一般庶民がその制作に携るようになる。関東では多様な表現での石仏が多く彫られた。現存する石仏の約80%位は江戸時代に制作されたものといわれている。