秘密集会タントラ 構成 ②
全18分は以下の通り。
① 一切如来が三摩地(さんまじ)に入り曼荼羅を加持(かじ)する第一分
(導入部。一切の如来が集会し、ほのめかされた「一切の如来の(菩提心の)秘密、金剛の真実」を説くよう請問し、それを受けて、五仏・四明妃・四門護の十三尊が曼荼羅の所定の位置に着く。)
② 菩提心についての第二分
(請問の答えを、五仏がそれぞれに短い言葉で説く。)
③ 金剛の荘厳と名づける三摩地についての第三分
(「五欲徳」(色・声・香・味・触)に満ち、「五種供養」(人肉・牛肉・犬肉・象肉・馬肉)によって飾られた「金剛の荘厳」と名づける三摩地の説明。五仏とその大印(女性パートナー)、その他の曼荼羅の観想について。)
④ 一切如来の心曼荼羅についての第四分
(一切の如来に「無上の曼荼羅」を示すよう請問され、「心曼荼羅」の説明がなされる。「大印」(女性パートナー:16歳の乙女)との「性ヨーガ」や、「五甘露」(糞、尿、人肉、精液、経血)による諸尊の供養なども説かれる。)
⑤ 普遍なる行の最上なるものについての第五分
(最上の法の意義と行の特質についての説明。欲に溺れ、非倫理的もしくは底辺の人々こそが、それにふさわしいことを知らされ菩薩達が卒倒するも、すぐに蘇生し賛嘆する。)
⑥ 身語心の加持についての第六分
(五仏らによる身・語・心の加持などについての真言。及びその秘密(真髄)についての真言。続いて次第(修行)に関する言及(身・語・心の一体化、微細ヨーガ、「五欲徳」、「五種供養」)。)
⑦ 最勝なる真言行についての第七分
(欲の享受の推奨、五徳欲、六種の憶念、妃の供養など。)
⑧ 心の三昧耶についての第八分
(供養についての請問に対して、乙女・場所の選択、五部族の布置・観想、智慧海の観想、花の供養、五徳欲、師に対する供養などについての回答。)
⑨ 勝義諦(しょうぎたい)である不二の真実義の三昧耶についての第九分
(五部族それぞれの三昧耶が説かれ、その非倫理性を菩薩たちが問う。それに対して貪欲行が菩薩行であることが説かれ、菩薩たちは賛嘆する。)