民間信仰における餓鬼


仏教の布教とともに餓鬼が市井に広まると、餓鬼は餓鬼道へ落ちた亡者を指す仏教上の言葉としてではなく、飢えや行き倒れで死亡した人間の死霊怨念を指す民間信仰上の言葉として用いられることが多くなった。こうした霊は憑き物(つきもの)となり、人間に取り憑いて飢餓をもたらすといい、これを餓鬼憑き(がきつき)という。