灯籠の代表的な種類
春日型
寺社で多く見られるもので実用性も高い。竿が長く火袋が高い位置にあるのが特徴である。園路沿いに設置するのが一般的。適切な固定措置をとらないと地震時には倒壊する危険性が高い。
雪見型
雪見とは「浮見」が変化した語である。竿と中台が無い為、高さが低い。主に水面を照らすために用いられるので笠の部分が大きく水際に設置することが多い。足は3本のものが主流。笠の丸い丸雪見と六角形の六角雪見がある。
岬型
雪見型から基礎部分(足)を取り除いたもの。州浜や護岸石組の突端に設置する。灯台を模したものである。
織部形灯籠
つくばいの鉢明りとして使用する、四角形の火袋を持つ活込み型の灯籠。その為、高さの調節が可能である。露地で使用される。奇抜な形から江戸時代の茶人・古田織部(ふるた おりべ)好みの灯籠ということで「織部」の名が着せられる。石竿に十字模様や聖人(実際は地蔵菩薩)のようにも見える石像が刻まれており、これをもってキリシタン灯籠と呼ばれることもある。ただし、織部灯籠をキリシタン遺物と結びつける説が現れたのは昭和初期からであり、否定的な学者も多い。
遠州形灯籠
小堀遠州(こぼり えんしゅう)の意匠によるもので、笠が特徴的で、小堀家の家紋である七宝紋の彫りのあるものもある。
その他の種類
· 道成寺型
· 三月堂
· 奥ノ院
· 双獅子
· 清滝堂
· 泰平
· 平等院
· 濡鷺
· 西ノ屋
· 柚ノ木
· 善導寺
· 善導寺なつめ型
· 宣湧寺
· 蘭渓
· 当麻
· 六角
· 勧修寺
· 寸松庵
· 蛍型
· 高麗
· 小屋棒
· 道標
· 角露地
· 鰐口
· キリシタン