教相判釈(きょうそう はんじゃく)
教相判釈(きょうそう はんじゃく)とは、中国をはじめとする漢訳仏典圏において、仏教の経典を、その相(内容)によって、高低、浅深を判定し解釈したもの。略して教判ともいう。釈迦は成道して、涅槃に入るまでの45年前後の間に、多くの教えを説いた。後々にそれが発展して経典として形成された。しかしそれらの多くの経典が、中国へ伝えられ、漢訳仏典として集成されると、中国的な仏伝の解釈に基づき、これらの諸経典の教えの相や時期を分けて判別して、それらから仏道修行の完全なる悟りを得ようとしたことにはじまる。これが北伝の仏教として日本や朝鮮、ベトナムなどに伝えられていった。