解深密経 書誌
サンスクリット本は現存せず、漢訳では、北魏の菩提流支(ぼだいるし)が訳した『深密解脱経』五巻(513年)と、唐の玄奘訳『解深密経』五巻(646年、諸説あり)、部分訳としては、宋の求那跋陀羅(ぐなばっだら)の『相続解脱経』二巻と、陳の真諦訳の『仏説解節経』(ぶっせつげせつきょう)一巻とがあり、大正新脩大蔵経の16巻に収められている。チベット語訳は全文訳された『dgoGgs-pa Ges-par-Hgrol-pa』が残存し、北京版29巻に収められており、フランスのLamotteによって出版され、フランス語訳されている。日本語訳は、国訳大蔵経と、国訳一切経に収められている。