パーリ仏典 構成
漢訳仏典、チベット語訳仏典と同じく、律蔵(Vinaya Pitaka(ヴィナヤ・ピタカ))、経蔵(Sutta Pitaka(スッタ・ピタカ))、論蔵(Abhidhamma Pitaka(アビダンマ・ピタカ))の三蔵(Tipitaka(ティピタカ))から成る。順序としては、律蔵が軽視されて後回しにされる漢訳とは異なり、チベット仏典と同じく、律蔵が最初に来る。
律蔵
経蔵
論蔵
· 論蔵(Abhidhamma Pitaka(アビダンマ・ピタカ)):解説・注釈
o 法集論(Dhamma-sangani)
o 分別論(Vibhanga)
o 界論(Dhatukatha)
o 人施設論(Puggalapannatti)
o 論事(Kathavatthu)
o 双論(Yamaka)
o 発趣論(Patthana)
注釈・復注釈
また、パーリ仏典には、
· アッタカター(Aṭṭhakathā) - 注釈(註釈)書
· ティーカー(Ṭīkā) - 複注釈(註釈)書・復注釈(註釈)書
と呼ばれる、注釈文献群が付属しており、パーリ仏典の内容解釈に際して参照される。
ちなみに、下掲する日本語訳の中では、大蔵出版の片山一良(かたやま いちろう)訳 『パーリ仏典』シリーズが、これら注釈文献を参照した日本語訳として知られている。
その他
その他の付属・関連文献(「Anya」(アニヤ)と表現される)としては、ブッダゴーサの『清浄道論』(しょうじょうどうろん)や、レディ・サヤドーの文献、あるいは『アビダンマッタ・サンガハ』等がある。