早九字護身法(はやくじごしんぼう)



刀を表す刀印(使用者によっては鞘も加える)を用い、その様子から俗に「九字を切る」と呼ばれる九字法。主に陰陽道、修験道で使用され、鞘から抜き放たれた刀で邪悪を切り裂く、または空に描かれた格子模様による結界を張って邪悪の侵入を防ぐとされる。その簡便性から、臨時の精神集中や厄除けの手段として武士忍者にも広く用いられた。



特に近世の陰陽道では「早九字活法」(はやくじかつほう)、「四縦五横符」(しじゅうごおうふ)の他、海女の護符でも知られる「星形」を描く星九字は、「早九字護身法」を編み出したとされる蘆屋道満(あしや どうまん。道摩法師(どうまほうし))の名を取って「ドーマン」・「セーマン」とも呼ばれる。




1 人差し指と中指を伸ばし、残りの三指を閉じて刀印を結ぶ。鞘を用いる場合は、刀印を結んだ逆の手を腰部に当て、刀印を握り込む。


2 抜刀の要領で、刀印を鞘から抜き出す。


3 「臨」と唱え、空中で横線を引く。


4 「兵」と唱え、空中で縦線を下ろす。


5 「闘」と唱え、「臨」の下に横線を引く。


6 「者」と唱え、「兵」の右に縦線を下ろす。


7 「皆」と唱え、「闘」の下に横線を引く。


8 「陣」と唱え、「者」の右に縦線を下ろす。


9 「裂」と唱え、「皆」の下に横線を引く。


10 「在」と唱え、「陣」の右に縦線を下ろす。


11 「前」と唱え、「裂」の下に横線を引く。


12 刀印のみの場合は印を解き、鞘がある場合は納刀の要領で刀印を鞘に納めてから印を解く。