切紙九字護身法(きりかみくじごしんぼう)
神仏を表す9種類の印契を用い、その様子から俗に「九字を結ぶ」と呼ばれる九字法。主に仏教で使用され、神仏の加護によって病魔や災厄を祓い遠ざけるとされる。ちなみに、画像は古い密教系の九字を表したものであり、現行のものは『臨』の印契名が異なるので注意されたい。
1. 普賢三摩耶印(ふげんさんまやいん)
仏格:毘沙門天 神格:天照大神(あまてらすおおみかみ)
「臨」と唱え、左右の手を組み、人差し指を立てて合わせる。
2. 大金剛輪印(だいこんごうりんいん)
仏格:十一面観音 神格:八幡神(やはたのかみ、はちまんじん)
「兵」と唱え、左右の手を組み、人差し指を立てて、中指をからませる。
3. 外獅子印(げじしいん)
仏格:如意輪観音 神格:春日大明神(かすがだいみょうじん)
「闘」と唱え、左右互いに中指・人差し指をからませて伏せ、親指・薬指、小指を立て合わせる。
4. 内獅子印(ないじしいん)
仏格:不動明王 神格:加茂大明神(かもだいみょうじん)
「者」と唱え、左右互いに中指で薬指をからませ、人差し指を立て合わせる。
5. 外縛印(げばくいん)
仏格:愛染明王 神格:稲荷大明神(いなりだいみょうじん)
「皆」と唱え、左右の指をそれぞれ外に組み合わせ、右手の親指を外側にする。
6. 内縛印(ないばくいん)
仏格:聖観音 神格:住吉大明神(すみよしだいみょうじん)
「陣」と唱え、左右の指を互いに内に組み合わせて入れ、左の親指を内に入れる。
7. 智拳印(ちけんいん)
仏格:阿弥陀如来 神格:丹生大明神(にうだいみょうじん)
「裂」と唱え、左四指を握り、人差し指のみを立てて、右手で握る。正式には左手の食指を立てそれを右手で握る。右の親指は中に入れる。
8. 日輪印(にちりんいん)
仏格:弥勒菩薩 神格:日天子(にってんし)
「在」と唱え、左右の親指・人差し指の先を付け、余った四指は開く。
9. 隠形印(おんぎょういん)
仏格:文殊菩薩 神格:摩利支天(まりしてん)
「前」と唱え、左の手を握り、右の手を上へ寄り添わせる。