ボダイジュ



ボダイジュ(菩提樹、Tilia miqueliana)とシナノキ科植物の一種。



中国原産の落葉高木。高さは10mほど。花期は6-7月頃で淡黄色のを咲かせる。日本へは、臨済宗の開祖栄西(えいさい・ようさい)が中国から持ち帰ったと伝えられる。日本では各地の仏教寺院によく植えられている。

釈迦ボダイジュの下で悟りを開いたとして知られるが、釈迦の菩提樹は本種ではなくクワ科インドボダイジュ(印度菩提樹、Ficus religiosa)のことである。中国では熱帯産のインドボタイジュの生育には適さないため、の形が似ているシナノキ科の本種を菩提樹としたと言われる。

またフランツ・シューベルトの歌曲集『冬の旅』第5曲「菩提樹("Der Lindenbaum")」に歌われる菩提樹は本種ではなく近縁のセイヨウボダイジュである。