厄祓い(やくばらい)
厄祓い(やくばらい)とは、災厄を避け、今後の人生を無事安泰に過ごすため、祈願祈祷することを指す。
厄祓いは厄年(やくどし)に行われることが多いが、日々の生活で少しずつ溜まっていく厄(日常厄)をこまめに祓う意味で、厄年以外に行う場合もある。厄を避ける方法によっては、厄除け(やくよけ)、厄落とし(やくおとし)などとも呼ばれる。また、厄払いの字を当てる場合もある。
寺や神社などにお願いする方法が一般的であるが、お祓いの専門家にお願いする場合もある。また、日常厄を寄せ付けない方法としては、厄除けとなるものを身に付けるという方法も用いられる。
時期
厄年における厄祓いの時期は、地域によって異なるものの、「年の節目である新年正月元旦に行う」ケース(一番祈祷)、「年の節目を旧正月と考え、厄年の区切りも旧正月からとし、節分にあわせて行う」ケース(厄払い節分祭など)、「年始から節分までに行う」ケースが多く見られる。もっとも、厄年を無事乗り切るために祈願するということが厄祓いの本質であるため、その時期を越えてしまったからといって厄祓いをお願いできなくなるわけではない。厄年の残りを無事に乗り切るための祈願に遅すぎるということはない。
但し、神社によっては喪中(もちゅう)を嫌う場合がある。四十九日の忌明後であれば問題ないとする神社もあるが、事前に問合せを行うのが無難である。また、お寺であれば喪中を嫌うといったこともないため、お寺での厄祓いを選択するという方法もある。
子供の厄祓いは、誕生初参りや七五三などのお参りと合わせて行うことが多い。実際、七五三の起源は厄祓いでもある。
日常厄は日々積もる厄であるため、厄祓いの時期はとくに決まっていない。「正月一番祈願や誕生日など、年次の節目に定期的に行う」ケース、「何か災厄が立て続けに発生してしまい、大厄を小厄に、小厄を無厄に、と願い、思い立ったそのときに行う」ケースなどがある。