お盆休み(おぼんやすみ)
お盆は、旧暦・新暦・月遅れいずれも、日本ではいずれも過去に祝祭日や国民の祝日になったことがないが、新暦8月15日前後は平日であってもかなりの人が休日になることが多く、学校の児童・生徒であれば大多数は夏休み期間となる。祖先の霊を祭る宗教行事だけではなく、国民的な休暇、民族移動の時期としての「お盆」としての側面があり、仏教的生活習慣を意識していない場合(キリスト教徒など)にはお盆(旧盆)は単なる夏休みになっているが、全国的に大多数の人が墓参りをするのが恒例である。
この時期は、毎年4-5月の大型連休(ゴールデンウィーク)や年末年始とともに、帰省や行楽に出かける人が多い。このとき、道路や公共交通機関が大変混雑する為、帰省ラッシュと呼ばれる。ただし、大型連休や年末年始と異なり、カレンダー上は月曜日から金曜日に当たる日は通常の平日であるため、官公庁や金融機関、証券市場などは通常通りの業務を行っており、一般企業でも平日という建前から、非生産部門を中心に業務を行っているところも多いため、このような場合では7月から9月の期間中に夏休みを取り、混雑や料金が最ピークの旧盆時期を避けて旅行などをしたりすることも多い。
§ JRの特急回数券などの特別企画乗車券が利用不可能になる時期(繁忙期)は、4月27日 - 5月6日、8月11日 - 20日、12月28日 - 1月6日が設定されている。(ただし、訪日観光者向けのジャパンレールパスと一部の特別企画乗車券は利用可能。)
§ お盆期間中の平日は、JRや関東地方の大手私鉄・地下鉄などの公共交通機関では平日ダイヤで運行される。ただし、一部の私鉄・地下鉄・路線バスなどでは休日または土曜、あるいはバスでは旧盆(休校)期間専用のダイヤで運行される路線がある。また、平日ダイヤで運行される路線でも、朝の時間帯は通常の平日より列車編成を短くして運転する路線もある。
企業の業務が休みとなる、いわゆるお盆休みは、その土地のお盆の期間に関わらず、日本全国どこでも8月中に行われるのが一般的である。日程は企業によって様々であるが、盆中日の8月15日を中心とする3 - 5日間とすることが多く、企業ではこのお盆休みを夏季休業としている。
ただ、前述のように、カレンダー上では月曜日から金曜日にあたる日は平日であるため、この時期にも官公庁や金融機関を始め、サービス業、24時間体制の工場や病院など業種によっては通常通りの業務を行っており、交通機関や観光業は書き入れ時、小売業も百貨店やスーパーマーケットなどは、来客用の食品を中心とした商品の販売に力が入る時期である。逆に自動車の販売店(ディーラー)は休業するところがほとんどである。このような旧盆期間中に平常業務が行われている業種では、夏季休暇相当分の日数(3 - 5日間)を6月から9月にかけて交代制で休暇を取る場合もある。
この他に北海道内で土木・大工・型枠等の現場作業に関係する業者は、冬は積雪・寒さで屋外作業が原則不可能なため、晩秋までに工事を間に合わせなければならない事情から、お盆休みが1日だけか、全くない業者が多い。