富士講 巡礼



富士講信者は富士山の登拝だけでなく、巡礼や修行を行っていた。それら巡礼地として富士五湖(ふじごこ)白糸の滝(しらいとのたき)などがあり、水行を行っていた。また忍野八海(おしのはっかい)や洞穴(船津胎内樹型や吉田胎内樹型など)も霊場・巡礼地となっていた。





富士八海

富士八海と総称された巡礼地があり、富士山周辺の霊場を中心に構成される内八海と、関東~近畿地方に広がる外八海に分けることができる。内八海は富士五湖の各五湖と明見湖(あすみのうみ、富士吉田市)、四尾連湖(志比礼湖、しびれのうみ、市川三郷町)、泉端・(泉水湖、せんづのうみ、富士吉田市)が近世富士講の巡礼地であった。しかしそれより以前は、泉端ではなく須戸湖(沼津市富士市)を含めて「富士八海」とされていた。

外八海は二見海(二見浦、三重県)、竹生島琵琶湖、滋賀県)、諏訪湖(長野県)、秦名湖(群馬県)、日光湖(中禅寺湖、栃木県)、佐倉湖(桜ヶ池、静岡県)、鹿島湖(霞ヶ浦・茨城県)、箱根湖(芦ノ湖、神奈川県)である。