即位灌頂の歴史



即位灌頂の終焉



江戸時代の後期になると、国学が盛んになるなどの社会の動きに対応して、仏教神道が結びついた神仏習合に批判的な意見が見られるようになった。そのような中、即位式の仏教儀礼である即位灌頂に非難が集まるようになった。1847年孝明(こうめい)天皇即位の際に行われた即位灌頂では、多くの公家たちが即位式に即位灌頂を行うことに拒否感を示した。



1868年明治(めいじ)天皇即位時には、即位式の神道儀礼化が追求された結果、仏教的な色彩は全て追放され、即位灌頂は廃止されることになった。