歓喜天 供物
歓喜団・歓喜丸
歓喜天の供物として、歓喜団(かんぎだん)、または、歓喜丸(かんぎがん)、巾着団子、聖天団子という菓子がある。
かたちは、単体多臂像の歓喜天(男天)が巾着袋(砂金袋)を手にされているので、その巾着袋を模したものといわれている。
もとはモーダカと呼ばれるインドの菓子であったが、日本では、歓喜天・双身毘沙門天に限った供物になる。材料や作り方についてはさまざまな説があり、蘇(そ)・蜜・麺・生姜(しょうが)・クルミ・柘榴(ざくろ)・苺(いちご)など11種の材料を混ぜて作るとされ、また、調伏・息災など祈願の目的によっても種類が違うという説がある。今では、米粉を水で混ぜて、平たい餅にして、中に小豆粉、切った串柿、薬種を入れて油で揚げる。形は、端をひねって、石榴(ざくろ)の形に模す。なお最中(もなか)の元祖とする説もあるが、根拠は不明である。
酒・大根
聖天供(歓喜天供)に供物として、歓喜団・歓喜丸と共に、酒・大根が一緒に供えられる。