金光明経 主な行事



金光明経(金光明最勝王経)に基づく主な行事として次のようなものがある。





最勝会(さいしうえ)

金光明最勝王経を講ずる法会(ほうえ)で、奈良薬師寺(やくしじ)の最勝会、奈良興福寺(こうふくじ)の維摩会、宮中の御斎会(または興福寺の法華会)は南京三会(なんきょうさんえ)と称される。宮中における御斎会(ごさいえ)は、1月8日から7日間行われる最勝会で、衆僧を召してお斎(おとき=供養のための食事)を行ったことから御斎会と称される。古くは大極殿(だいごくでん)で行われていたが、後に清涼殿(せいりょうでん)で行われるようになった。奈良時代以降行われ宮中における年中行事となったが、その後衰え室町時代には廃絶している。また、奈良薬師寺の最勝会は3月7日から1週間(7日間)国家の平安の祈って行われ、830年天長(てんちょう)7年)にはじめられた。山城国の円宗寺で行われた最勝会は北宗三会(円宗寺法華会・法勝寺大乗会)のひとつとされ、毎年5月19日から5日間行われ、1072年延久(えんきゅう)4年)にはじめられた。




最勝講(さいしょうこう)

平安時代に宮中(清涼殿)で行われた金光明最勝王経の講会で、毎年5月天下泰平、国家安穏を祈って金光明最勝王経10巻を1日2巻ずつ5日間にわたって講じられた。なお、この講会のには奈良の東大寺興福寺、北京の延暦寺園城寺(おんじょうじ)の僧の中から選任された。




放生会(ほうじょうえ)