報恩講(ほうおんこう)



報恩講(ほうおんこう)とは、浄土真宗宗祖(開祖)とされる親鸞しんらん、1173年1262年) の祥月命日(しょうつきめいにち)の前後に、宗祖親鸞に対する報恩謝徳のために営まれる法要のこと。本願寺での報恩講の初夜又は逮夜(たいや。忌日の前夜)の法要後に行われる法話及び真宗本廟(しんしゅうほんびょう)で行われる門徒信仰告白に相当する「感話」に対する僧侶の批評は、特に改悔批判と呼ばれる。





本願寺三世覚如(かくにょ)が、親鸞の三十三回忌に『報恩講私記(式)』を撰述した事が起源であるとされる。

浄土真宗の僧侶門徒にとっては、年中行事の中でも最も重要な法要である。なお、荘厳も、最も重い形式となる。




§ 本山で営まれる法要は、「御正忌報恩講(ごしょうきほうおんこう)と呼ばれ、祥月命日を結願(けちがん。最終日)として一週間に渡り営まれる。


§ 別院・各末寺・各一般寺院においては、「お取越(おとりこし)もしくは「お引上(おひきあげ)と呼ばれ、「御正忌報恩講」とは日付を前後にずらして1~3日間、ないし5日間営まれる。


§ 門徒のお内仏(仏壇)の前においても、所属寺院(お手次寺)の住職を招いて「お取越」・「お引上」にて営まれる。「門徒報恩講」とも。


§ 日付をずらす理由は、すべての僧侶・門徒は御正忌報恩講期間中に上山するのが、慣わしとされるためである。