ご詠歌(ごえいか)
ご詠歌(ごえいか)とは、仏教の教えを五・七・五・七・七の和歌と成し、旋律=曲に乗せて唱えるもの。日本仏教において平安時代より伝わる宗教的伝統芸能の一つである。五七調べあるいは七五調の詞に曲をつけたものを『和讃』(わさん)と呼び、広い意味では両者を併せて『ご詠歌』として扱う。
起源
一般には花山(かざん)法皇の西国巡礼時に始まったとされる。但し、観音三十三所諺註(げんちゅう)が最初とするものも有力。
使用される道具
浄土宗を例に挙げると、使用される道具は鈴、鉦鼓(しょうこ)などがあげられる。
かつては田舎を中心に本家に集まりどの家からも、木柾(もくしょう)や木魚などの音が聞こえ賑やかだったが(御詠歌を上げる日は、その家や一族にとって祭り同然であるため、ご詠歌の後にも騒いだりする)、近年では宗教の解釈や伝統の断絶、それに伴い騒音への誤解や苦情、改宗や無宗教により旧家くらいでしか見られなくなったが、一方、現在でも四十九日の法要まで家族や縁者が毎日、詠唱する地域・宗派もある。
例:家によっては、お盆に毎日あげたり、最終日、一日のみ等違いが見られる。上げる時間はほとんど同じ。