阿弥陀堂(あみだどう)
阿弥陀堂(あみだどう) は、阿弥陀如来を本尊とする仏堂(ぶつどう)のこと。
中国の阿弥陀堂
東晋の慧遠(えおん)が廬山(ろざん)般若台に創建し、唐の善導、法照らも造営した。
日本の阿弥陀堂
奈良時代には、東大寺阿弥陀堂や法華寺(ほっけじ)浄土院が建ち、阿弥陀悔過(あみだけか)などの法要が行われた。
平安時代後期には、浄土信仰の広まりで建立が盛んになり、慈覚大師(円仁、えんにん)が延暦寺に建立した常行堂(じょうぎょうどう)の形式を継ぐ、方一間の母屋に仏像を安置し、周囲に庇を伸ばして三方を囲んだ形式の一間四面堂が作られた。
源信(げんしん)ら、浄土往生を願う貴族階級が建立を競うと、各地に建立された。失われた藤原道長の法成寺(ほうじょうじ)(廃寺)の無量寿院阿弥陀堂は最大規模のもので、藤原頼道の平等院鳳凰堂は、内部に彩色を施しそのよすががしのばれる。
京都の浄瑠璃寺本堂、法界寺(ほうかいじ)阿弥陀堂や、三千院(さんぜんいん)本堂、平泉の中尊寺金色堂、兵庫県の浄土寺(じょうどじ)浄土堂、福島県の白水阿弥陀堂(願成寺、がんじょうじ)、大分県の富貴寺(ふきじ)大堂などが遺構として知られる。